大正・昭和の乙女デザイン

@pink girls' Member

2009年06月05日 11:25


『大正・昭和の乙女デザイン
〜 ロマンチック絵はがき 〜』

帝塚山学院大学教授で
日本絵葉書会会長の
山田俊幸氏監修の本
(2009年5月8日発行)




可愛いイラストだけではなく
しっかりとした学術書でもある1冊



明治の女子の憧れが「良妻賢母」だったのに対し
大正時代は「抒情」という「女と子供の文化」が発見された時代で
「自足した子供世界」が理想だったそうです。

この説明から考えると
大好きな大正女流作家の多くが
永遠の夢見る乙女だったのも
理解できます


 
(妖精 加藤まさを画)

モチーフごとにイラストを分類

(テーマ・眠り)
西欧風の寝室で洒落たベッドに眠ること



=少女達の憧れ

(花と少女)

少女の可憐さ





小林かいち画「嘆き」
両手で顔を覆いうずくまる乙女



(トランプ・カード)
大正期にはカードゲームが流行
乙女の間ではモダンでロマンティックな絵柄が
人気だったそうです



(蕗谷虹児画 ドレス姿)
19世紀前半ヨーロッパで流行した
イヴニング・ドレス・スタイル



(高橋春佳画 年賀はがき)
昭和の初め頃京都を中心に活躍した高橋春佳
アールデコ風のスタイルが得意だった氏の年賀はがき。
黒・赤・グレーの配色にシルエット描法



巻末には
「早わかり<乙女文化>年表」
*1912年 女学生の間で幅広リボン流行
*1922年 婦人の断髪始まる
*1929年 上野松坂屋にエレベーター・ガール登場

最後まで
乙女が楽しめる1冊


by hiromi3


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